Tag第零句集 2/4

原三佳句集『赤と青』(第零句集⑮)

 夏潮第零句集、今月は原三佳さんの『赤と青』です。私が序文を書かせていただきましたので、転載して紹介に代えたいと思います。   序  前北かおる 原三佳さんは、武蔵野の面影を残す小金井の、清水湧く「はけ」にほど近く、竹林に囲まれたお宅に、昌平さん、新樹君、涼葉ちゃんとご家族四人でお住まいです。休日には、農作業をされたり、手前味噌作りに精を出されたり、鎮守の祭に参加されたりと、カントリーライフを満喫...

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原昌平句集『夏煖炉』(第零句集⑭)

 夏潮第零句集、今月は原昌平さんの『夏煖炉』です。休日に詠まれた俳句が大半のようで、全体にリラックスした句集になっています。夏潮俳句の王道と言って良いのではないかと思います。  この窪み南に向きていぬふぐり 「いぬふぐり」が季題で春。広い野にいぬふぐりの群れ咲いている窪みを発見したのです。そして、なぜこの窪みだけにいぬふぐりが咲いているのだろうかとだんだん気になってきたのです。少しして、そういえば...

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冨田いづみ句集『島』(第零句集⑬)

 第零句集、今月は冨田いづみさんの『島』です。家族愛に満ちた穏やかな句集です。  ネックレスの肌に留まる暑さかな 「暑さ」が季題で夏。ネックレスが汗をかいた肌に貼り付いてしまっている、そんな暑さよという俳句です。「留まる」と冷静に言ったことで、不快感が嫌みなく読み取れる句になっています。  オペラ座にすずらん売りや急に雨  番犬のへたりと座る暑さかな  木犀の香のついて来る夜道かな  六人が揃ふ食...

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宇佐美美紀句集『日脚伸ぶ』(第零句集⑫)

 夏潮第零句集シリーズ、今月は宇佐美美紀さんの『日脚伸ぶ』です。俳句を始められてまだ4年とのことですが、独自の擬音語、擬態語の楽しい一冊になっています。  もつてりと熟れに熟れをる柿一つ 「柿」が季題で秋。「一つ」というこてなので、おそらく食卓の上の柿なのでしょう。「もつてりと」よく熟れていて、いかにも甘そうな柿が一つあったという俳句です。 「もつてりと」の一語で熟した柿をぴたりと表現していて、見...

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三田たから句集『一月七日』(第零句集⑪)

 第零句集も第二期に入りました。今月は、三田たからさんの『一月七日』です。慶大俳句の合宿で訪れる志賀高原の景物が、まとまって詠われています。関係者にとって何とも懐かしい一冊になっています。  あれほどの蛍眠りて沢の朝 「蛍」が季題で夏。昨夜蛍狩りに来た沢に、翌朝もう一度やって来たのです。乱舞していた蛍もすっかり静まって、清々しい朝を迎えているという俳句です。 「あれほどの」「眠りて」という思い入れ...

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