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俳諧師 前北かおる

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句帳の清書 2019年1月


Category: 俳句 > 句帳の清書   Tags: ---
 1月9日 夏潮池袋句会
茫漠と野あり芽麦の列曲がり
ひとすぢの芽麦の列の千切れずに

 1月12日 夏潮稽古会 犬山
貝づくし弁当うまし春隣
東京に初雪ありて旅に出づ
寒々と潮の引きたる鳥居かな
富士の嶺に雪の乏しき寒さかな
食卓に余白のありて粥柱
二重跳び三回とべて粥柱

 1月13日 同前
凍星にこみ上げてくる暁の色
尾張より美濃を睨みて霜の城
冬晴の天守の廊に鈴なりに
葉牡丹や小銭の鳴りて券売機
香煙に姫侘助の古木てふ
待春の十色に余る千羽鶴
山門を潜れば枯野昼の月
対岸も日向ぼこりの人と見え
寒牡丹大人同士の男女かも
風花やふとこの街に住みたしと

 1月14日 同前
どんど焼ごつそり絵馬を剝がしては

 1月14日 明治村
寒鴉とんと好日続きなる
昼の月仰ぎてをれば鷹の影
交番の赤色灯に注連飾

 1月27日 フェンシング部 澤藤杯
ひとまづは剣を収めて春を待つ

 1月28日 閏の会
くすり酒くちに含みて旅始

 1月31日 「夏潮」課題句
馬群いま向正面若葉湧く

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テーマ : 俳句    ジャンル : 小説・文学

句帳の清書 2018年12月


Category: 俳句 > 句帳の清書   Tags: ---
 12月1日 谷津バラ園(八千代句会)
噴水の青味がかりて冬のばら
冬晴や椰子の花房こがねいろ
皿よりもナンの大きな小春かな
日輪に呑まれむとして冬のばら

 12月8日 夏潮土曜吟行会 蔵前
散り痩せてみどりの残る銀杏かな
掃く人のなくて山茶花日和かな
山茶花や橋よりずつと街ひくく
冬川に別れて銀杏並木かな

 12月9日 和っ会 六義園
水鳥や煙の如く波湧きて
雪降らす雲とも見えて雪吊に
大福を届けて帰る冬紅葉
既にして落葉まみれのごみ袋

 12月10日 閏の会
薄ぐらきゲームコーナー湯ざめして

 12月12日 夏潮池袋句会
薄ぐらき部屋に粕汁運びくる
淡雪を濡らしそめたる霙かな
足跡の束の間のこる霙かな
辛うじて霙のうちに帰り着き
霙るるや夜間工事の灯に

 12月24日 「雨の都へ」の旅 基隆(1月5日 八千代句会)
ぷりぷりの海老にパイナップル添へて

 12月25日 同前
クリスマスケーキ求めて旅の町
霧襖金鉱ありし金山寺
色白の玉蜀黍や雨の市

 12月26日 同前
大観音霧らひどほしの港かな

 12月27日 八千代句会
水鳥のかほ輝きて潜きけり
瑠璃色の花をひと粒ふゆの草
冬ざれや未塗装にしてまだ錆びず

 12月28日 (12月29日 季節の吟行会 下田)
鯛焼も中学校の制服も
サイフォンで淹るる珈琲蔦枯るる

 12月29日 季節の吟行会 下田
持ち帰る御用納の缶ビール
臨月のお腹の御用納かな
看板の褪せてももいろ冬日和
橙の東海バスや冬休
胸ふかく届かぬ香り野水仙
水仙や入江あかるく透きとほり
灯台の片面日陰水仙花
灯台の開かずの扉冬椿
水仙の吹き上がりくる香りかな
海光の照り上げてくる冬椿
初鏡義母となりたる人に借り
湯冷めしてなほ眠られぬ怒りかな
透明の餡に半透明の蕪
特番の垂れ流さるる湯冷めかな

 12月30日 同前 利島
冬凪や千畳敷の縁に釣り
春の波千畳敷を縁取れる
寒禽の突つ込んできし切通
船出して冬日の方へ舵をきり
水仙の岬に別れ海原へ
貯水池へ椿畑の石畳
五社一寺三百人と島椿
島椿クリーム色の村役場
水甕の苔蒸せるあり落椿
人住むに石垣築き島椿
小つごもり大きな島に寄港して
注連縄に紙垂新しき冬椿
韋駄天の船に抜かれて師走かな
タラップに乗船口に松飾

 12月30日 「夏潮」課題句
絶好の行楽日和梨の花

 12月31日 同前
梨の花連休無為に過ぎむとす

テーマ : 俳句    ジャンル : 小説・文学

句帳の清書 2018年11月


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 11月1日 「夏潮」課題句
畦焼きて大斎原の鳥居かな

 11月4日 八千代句会
七五三抱けば袴のふくらんで
御茶会の着物七五三の着物
御茶会の後片付けや菊抱へ

 11月7日 夏潮池袋句会
いへぬちにややの泣くこゑ鉢叩
隼のぴくと脈打つ翼かな

 11月16日 閏の会
弁当の包みの中の風邪薬
眼まで覆ふマスクのあらまほし
諭されて諭されて咳くばかりなる
飴の香に満たされてゐるマスクかな

 11月11日 男装女装コンテスト優勝者へ
はにかんだ笑顔の君は小春ちやん

 11月23日 夏潮団体戦句会 上野
望月のあくるあしたの小春かな
ウィンストン・チャーチルに似て都鳥
合掌をとけば小春の日ざしかな

 11月23日 上野(11月24日 八千代句会)
ビル寒し隣のビルの剝がされて
チョコレート色の革靴小六月
水鳥の翼の寄木細工かな
水鳥のみづかき青き草を踏み
艦橋の如き鉄塔冬晴るる

 11月29日 英和句会
竜の玉群青いまだ漲らず
竜の玉生まれながらの皺残り
おのづから見出だされたる竜の玉

 11月29日 (12月1日 八千代句会)
どの母も子供を連れて秋の暮
テーマ : 俳句    ジャンル : 小説・文学

句帳の清書 2018年10月


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 10月8日 フェンシング部 JOCジュニア・オリンピック・カップ東京都予選会
日の丸を負ふのは我ぞ体育の日

 10月10日 夏潮池袋句会
稲扱機黄色い埃たちにけり
稲扱機ぶおんぶおんとまはり出す

 10月14日 千葉県俳句大会
守備位置へ散らばつてゆく秋天下

 10月21日 八千代句会
秋の日や目に掲げたる首飾り
蟿螽の脚を垂らしてはばたける
草野球チーム総出の秋祭
水槽の如き青空あかとんぼ
小犬抱き秋草堤のぼりくる

 10月23日 閏の会
新米の担ぎこまれし三和土かな
コンバイン操る写真今年米

 10月25日 英和句会
冬桜支への朽ちて咲きにけり
制服のネクタイ細し暮の秋
日の暮れて十月桜残りたる

 10月28日 八千代句会
風吹いて運動会のぐづぐづに
鰯雲リレーの走者なほ尽きず
図書館に運動会の曲きこえ
行秋の手足短き蚊なりけり
鶺鴒の一瞬ひかる着地かな

 10月31日 俳人協会千葉県支部秋季吟行会 八千代
小祠の鈴あたらしき小春かな

テーマ : 俳句    ジャンル : 小説・文学

句帳の清書 2018年9月


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 9月3日 猿橋
震災を重ねて遠き震災忌
あくびして通勤ラッシュ震災忌
二日月家のまはりにチョークの絵
虫の音や線路伝ひに歩き出し
山萩や甲斐一国を桂川
秋蟬や傘かはかして旅つづく
威銃とどろくたびに雲霽れて
蜻蛉や虚ろなる町広がりて
猿橋は木陰岩陰蟬時雨
猿橋や日照雨を浴ぶる椿の実

 9月5日 夏潮池袋句会
鰍てふ鰭ひろがりて揚がりけり
芋がらののれんの如く干されあり
箱眼鏡鰍を覗きをるといふ

 9月16日 八千代句会
道引けば街の広がる芒かな
口開けて眠るしあはせ秋桜
花すすき地獄めぐりの木道に
秋雨や人ひつそりと足湯小屋

 9月23日 同前
竹の春ペットボトルのお茶供へ
くさむらのあなたにたてる彼岸花
草の径草の境内秋彼岸
自転車を流し漕ぎして昼の虫

 9月24日 日本伝統俳句協会茨城部会 牛久
秋草や横綱稀勢の里手形
竹の春ワイン一本提げてきし
一対の狛犬据わる葡萄棚

 9月25日 閏の会
食卓にひろげて夜なべ仕事かな

 9月30日 小春会・同窓会の日
色鳥や柵うつくしき大使館
新しき銀歯林檎をまるかじり
湯に入れば今日の秋晴目に浮かび

テーマ : 俳句    ジャンル : 小説・文学
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プロフィール

前北かおる

Author:前北かおる
 昭和53年4月28日生まれ。慶應義塾大学俳句研究会、「惜春」を経て、「夏潮」創刊に参加する。第1回黒潮賞受賞。「夏潮」運営委員を務める。平成23年5月、第一句集『ラフマニノフ』を上梓。平成27年12月、第二句集『虹の島』を上梓。千葉県八千代市在住。

 
 
 
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