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俳諧師 前北かおる

虹の島年に何度も合歓の咲く――第二句集『虹の島』好評発売中!

 

「架け橋」No.33。


Category: 俳句 > 句集鑑賞その他   Tags: ---

 「架け橋」No.33をいただきました。ありがとうございます。二ノ宮一雄主宰の作品から3句紹介します。
  梅干せり脇本陣の裏庭に
  武蔵野の鉄塔つづく薯の花
  夏めくや羊のやうな山の雲
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テーマ : 俳句    ジャンル : 小説・文学

「沖」10月号。


Category: 俳句 > 句集鑑賞その他   Tags: ---
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 「沖」10月号を送っていただきました。ありがとうございます。能村研三主宰、森岡正作副主宰の作品から1句ずつ紹介させていただきます。

  湯浴みせる音も夜涼のひとつなる  能村研三
  はらからのみんな遠くに赤とんぼ  森岡正作
テーマ : 俳句    ジャンル : 小説・文学

安藤恭子句集『とびうを』。


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 「椋」の安藤恭子さんから句集『とびうを』(2019年7月、ふらんす堂刊)をいただきました。ありがとうございます。
 十年間の作品を収録した第二句集とのことです。ディティールがしっかり捉えてあって臨場感のある俳句が目立ちました。同時に、表現の上ではそれをことさら突き詰めることをせずに、おおらかに詠っていて味わいがありました。
 
  家移りや袋のままの雛あられ
 「雛あられ」が季題で春。引っ越しをして荷物をほどいていると、その荷物の中から袋のままの雛あられが出てきたという俳句です。就職や進学、転勤など3月は引っ越しシーズンです。そんな時期に、おそらく節句を祝われる女の子のいない家が引っ越しをしたのでしょう。雛祭を前に買ってあった雛あられが、あまり誰の関心もひかないまま引っ越しの荷物に紛れ込んでしまったのです。それを、雛祭もだいぶ過ぎた頃に発見しました。いつもであれば雛祭と縁がないと言っても、買ってきた雛あられを食べるくらいのことはするのでしょうが、今回はそれを忘れるほどに忙しかったのです。そのことに呆れつつ、ふとした淋しさも感じたということだと思います。思いがけないことを放り出すように歌っていながら、余韻のある俳句です。

  白紙にくるまれてゆく冬薔薇
  耕しの人の取りだす手帳かな
  頂にしがみつくとき秋の声
  水仙の花のとなりのカレンダー
    長崎
  島ひとつ教会ひとつ春鷗
  家移りや袋のままの雛あられ
  ほうたるの激してきたる草の底
  眠ること恐ろしといふ百合の花
  片方の眼ぬぐつて蜻蛉発つ
  数へ日や崩るるほどに本積んで
  くちびるのあたたかさうな伎芸天
  だんだんに雨跳ねてくるクロッカス
  ヘッドライト浜に消したる天の川
  ひらひらと暗闇に消え鹿の尻
  花裏を流るる雨や白芙蓉
  ポニーテール揺れて林檎に歯を立てて
  甲冑の胸に十字架冬深む
  旅終はる七草粥のあたたかく
  海の色すつと変はりしとびをかな
  網膜の破れしときの月明り
テーマ : 俳句    ジャンル : 小説・文学

「春月」10月号。


Category: 俳句 > 句集鑑賞その他   Tags: ---
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 「春月」10月号をいただきました。ありがとうございます。戸恒東人主宰の「侃々集」から5句、紹介させていただきます。

  細りゆく人の営み青胡桃
  蚊遣香父が点けては母が消し
  虫篝ぽつと炎(ほ)の伸び虫捕ふ
  冷房の風をまともにブックカフェ
  郭公や焼岳に立つうすけむり
テーマ : 俳句    ジャンル : 小説・文学

鬼頭桐葉句集『初明り』。


Category: 俳句 > 句集鑑賞その他   Tags: 鬼頭桐葉  初明り  ふらんす堂  
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 鬼頭桐葉さんの遺句集『初明り』(2019年7月、ふらんす堂刊)を送っていただきました。ありがとうございます。
 岡井省二に師事されていた方のようで、ほかに『春蘭』という句集があるとのことです。お年を召してからの開き直ったような遊びの世界に惹かれました。素朴な調べ、言葉はどこかわらべ唄のようでもあり、心に響きました。

  木守柿ゆきつく先の見えてきし
 「木守柿」が季題で冬。枝に残してある木守柿を見ながら、自分の人生のゆきつく先がだんだん見えてきたことだと感慨にふけっているのです。既にほかの実がとられてしまった後の木守柿は、あわれでもありますし、最後まで命を全うしようとしていると見ることもできます。見ている人もまた、充実した時間を経て、近しい人に別れたのでしょう。そしていま「ゆきつく先」に思いを致しているのです。平明に叙してありますが、「木守柿」という季題から作者の人生が思われて、味わい深い一句です。

  竹林のさわりさわりと朧月
  鳥雲にみんな入つてしまひけり
  艀溜り土手の椿がころころと
  きこえないことはよろしくうらうらと
  枝移るうぐひすのこゑちらしがき
  予定などなくて五月の青い空
  手をあげし合図でとまる作り滝
  一匹の蚊に煌煌と部屋灯す
  鱧のすし買うてうれしき重さかな
  貝割菜ぱつと散らせしお味噌汁
  あつとすべりて松茸と対面す
  燈火親し一つをともし一つ消し
  あき風のすうつとぬけてゆく小窓
  赤とんぼ一匹とべば庭ひろし
  たえず風唄うて山の深ねむり
  黐の木にひよどりのこゑ初御空
  風花でかざつてみたき睫毛あり
  師走とて今更なにをそはそはと
  木守柿ゆきつく先の見えてきし
  束ねたる髪に赤い実雪女
テーマ : 俳句    ジャンル : 小説・文学
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プロフィール

前北かおる

Author:前北かおる
 昭和53年4月28日生まれ。慶應義塾大学俳句研究会、「惜春」を経て、「夏潮」創刊に参加する。第1回黒潮賞受賞。「夏潮」運営委員を務める。平成23年5月、第一句集『ラフマニノフ』を上梓。平成27年12月、第二句集『虹の島』を上梓。千葉県八千代市在住。

 
 
 
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