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俳諧師 前北かおる

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句帳の清書 2010年 その1


Category: 俳句 > 句帳の清書   Tags: 夏潮  八千代  タイドプール句会  逗子  富士宮  三田  慶大俳句  池袋  
 1月6日 夏潮池袋句会
初旅の出湯に眺むる入日かな
寒菊や捨て菜乾ぶるかたはらに

 1月7日 三田吟行会・八千代
ポニョの歌口ずさみたる冬帽子
天敵のなければ孤独寒鴉
息継いで息継いで風冬木の芽

 1月11日 慶大俳句新年会・逗子
だらしなく絡まるホース水仙花

 1月12日 三田吟行会
毛布巻きヘリに吊らする凍死かな

 1月16日 八千代句会
妊れる妻を祝ふや薔薇の卓
噴水に虹の冠日脚伸ぶ

 1月19日 三田吟行会
春近き街へと坂を下りゆく

 1月21日 タイドプール句会
白鳥の目尻の黒く吊り上がる
生白き蕊の覗きて紅椿

 1月31日 逗子渦潮句会
紅割つて白溢れたる梅蕾
花びらの根の緩びゐる緋木瓜かな

 2月11日 八千代句会
山門に代はる石柱濃紅梅
雨の日の薄暗がりに濃紅梅

 2月14日 夏潮新年会
暗がりに男坂あり玉椿

 2月19日 (2月20日 mixi句会)
春めくや夜の歌とは愛の歌

 2月20日 mixi句会
マンションの窓塗り潰す吹雪かな

 2月20日 富士宮吟行会
かへり見れば空に富士あり犬ふぐり
滝風に揺さぶられたる椿かな
一瀑の立ちはだかれる余寒かな
滝外れの縷々たる糸に落椿
目つむりて滝の飛沫を吸ひ込める

 2月21日 同前
朝富士に襞刻しゆく春日かな
薮椿背らの碑文読みにまはる
溶岩積みし垣を巡らせ玉椿
玉椿瀬音の中に仰ぐかな

 2月27日
お造りを鰺の骨身に盛り付くる
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目高。


Category: 俳句 > 吟行・句会   Tags: 夏潮  逗子  渦潮会  

 句会を抜け出して目高を見ています。

本井英主宰近詠鑑賞。『夏潮』2011年4月号


Category: 俳句 > 本井英主宰近詠鑑賞   Tags: 本井英  夏潮  
  一村のしづけさに梅探るかな
 「梅探る」が季題で冬。少しずつ日が長くなり春が近づいてきたある日、梅の花が咲いていないかと里の村を訪ねたのです。枯れきった田圃があったり、中には家で食べる分だけを作っているような青菜の畑があったりするのでしょうが、農閑期でもあり村は静まりかえっているのでしょう。そんな静けさの中、思いのほかあたたかい日を浴びながら梅の花を探し歩いているというような俳句です。人間の「しづけさ」だけを言っていますが、活発化しつつある自然の活動が感じられると思いました。

  この先は波濤わきたつ恵方かな
  門灯や今宵歌留多の客迎ふ
  ひそやかに金魚をひさぎ町の冬
  ごろ石に面輪々々や川涸るる


  ひき返しては探梅のつづくかな
 「ひき返し」と「つづく」の主語が違っているので、違和感があると思います。そこに引っ掛かって、句の世界にすんなり入っていけない気がしました。

本井英主宰近詠鑑賞。『夏潮』2011年3月号


Category: 俳句 > 本井英主宰近詠鑑賞   Tags: 夏潮  本井英  
  人は吾を日向ぼこりと見て過ぐや
 「日向ぼこり」が季題で冬。公園のベンチに一人で座っているのでしょう。じっと座って何か考え事をしているのです。込み入った考え事のようでなかなか考えがまとまらず、そのうちに考えるのに疲れてぼーっとしてきたのでしょうか。ふと我に帰って自分の姿を見てみると、暢気に日向ぼっこをしているように見えることだろうと思えてきて、おかしくなったという俳句です。「人は吾を」という上五の打ち出しの強さと「日向ぼこり」という暢気な季題とのギャップにおかしみがあって、おもしろいと思いました。

  丘を辿り富士を望めば日短
  山茶花の咲きにぎはふに辟易す
  ひたひたと闇が呑み込む枯野かな
  枯木道ひとりたどれば老ふかむ


  マクドナルドなんども喰らひ十二月
 「マクドナルド」を何度も食べたということを、どう考えていいのかよくわかりません。師走で忙しかったのでしょうか。

本井英主宰近詠鑑賞。『夏潮』2011年2月号


Category: 俳句 > 本井英主宰近詠鑑賞   Tags: 夏潮  本井英  
  夕照のさしわたりゐる時雨かな
 「時雨」が季題で冬。作者は、野原か水辺か、かなり広く景色が見晴らせるような場所にいるのでしょう。流れてきた雲からぱらぱらと時雨が降り出してきたのですが、遠くには傾いた日が見えていて、時雨の降る作者がいるあたりにも夕日がさしているというような情景を詠んだ俳句です。「さしわたり」という複合動詞の働きで景がぐっと広がります。簡潔な表現に力強さがあると思いました。

  鹿の目は我の背後を見つめをる
  ひしひしと柱状節理冬に入る
  バス北へ北へ時雨の村たどり
  柊に花よとさらに身を寄せて


  デパ地下でちよつと散財文化の日
 「ちよつと散財」でむりやり気分を出そうとしたせいで、「文化」から「デパート」へという連想の構図だけが目立つ俳句になってしまっている気がしました。
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プロフィール

前北かおる

Author:前北かおる
 昭和53年4月28日生まれ。慶應義塾大学俳句研究会、「惜春」を経て、「夏潮」創刊に参加する。第1回黒潮賞受賞。「夏潮」運営委員を務める。平成23年5月、第一句集『ラフマニノフ』を上梓。平成27年12月、第二句集『虹の島』を上梓。千葉県八千代市在住。

 
 
 
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