FC2ブログ

俳諧師 前北かおる

虹の島年に何度も合歓の咲く――第二句集『虹の島』好評発売中!

 

須山登句集『遠会釈』。


Category: 俳句 > 句集鑑賞その他   Tags:  須山登  遠会釈  本阿弥書店  
15621352960.jpeg
 「」同人の須山登さんから句集『遠会釈』(2019年5月、本阿弥書店刊)をいただきました。ありがとうございました。
 タイトルは、「歌舞伎座で師に遠会釈秋はじめ」から取られています。歌舞伎好きの作者は、俳句をはじめたばかりの頃、最晩年の能村登四郎と歌舞伎座で見かけることがあったそうです。珠算教室を経営し、書道にも堪能な作者の人となりの見えてくる一冊です。

  端居して「いやさお富」の独り言
 「端居」が季題で夏。「いやさお富」は、歌舞伎の「お富与三郎」で、無頼者の与三郎がお富に再会して語りかける名セリフです。歌舞伎好きの作者は、端居気分にふとこのセリフをつぶやいたのです。くつろいで少し気が大きくなって、こんな戯れをしているのでしょう。「端居」という季題がゆったりとした気分にぴったり適っています。

  白扇に墨ののびよきわが一句
  魂祭君の遺せし絵を囲み
  箸割つて杉の香たてり菊膾
  青簾父を知るひと遠くなり
  菜の花やうしろ歩きのバスガイド
  たわわなる柿を背負ひて水難碑
  雪降らす太鼓こきざみ初芝居
  多忙なる余生となりぬ心太
  喜寿迎へ紫式部日々に濃し
  天職のありて勤労感謝の日
    孫誕生
  福耳に名付けて「葵」年歩む
  大昼寝悠悠自適とも違ふ
  初夏や白浪ものの啖呵よき
  冬日満つ塾五十年のチョーク置く
  落款を押して頷くわが吉書
  泣虫の面影もなく卒業す
  端居して「いやさお富」の独り言
  理由などなくて目高を飼ふ齢
  ぬるき風呂好み勤労感謝の日
  髭そりて齢たしかむ大晦日
スポンサーサイト
テーマ : 俳句    ジャンル : 小説・文学
07 2019
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

06

08


 
月別アーカイブ
 
プロフィール

前北かおる

Author:前北かおる
 昭和53年4月28日生まれ。慶應義塾大学俳句研究会、「惜春」を経て、「夏潮」創刊に参加する。第1回黒潮賞受賞。「夏潮」運営委員を務める。平成23年5月、第一句集『ラフマニノフ』を上梓。平成27年12月、第二句集『虹の島』を上梓。千葉県八千代市在住。

 
 
 
 
初めての俳句
初めての俳句。ご自分の感興、感動を五七五にするために。
 
『夏潮』Web俳句鑑賞を担当しています。お気軽にご投稿ください。
 
ブログランキング

人気ブログランキングへ
にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ
 
メールフォーム
ご意見、ご感想などをお寄せください。

名前:
メール:
件名:
本文:

 
QRコード
QRコード
 
★★★
 


Archive RSS Login