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俳諧師 前北かおる

虹の島年に何度も合歓の咲く――第二句集『虹の島』好評発売中!

 

廣瀬雅男句集『日向ぼつこ』。


Category: 俳句 > 句集鑑賞その他   Tags: やぶれ傘  廣瀬雅男  日向ぼつこ  ウエップ  
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 「やぶれ傘」同人の廣瀬雅男さんから句集『日向ぼつこ』(2019年5月、ウエップ刊)をいただきました。ありがとうございます。
 70代の10年間の俳句をまとめた第二句集とのことです。一年ごとに立てられた章には、「黒百合」「蚊帳吊草」「石楠花」など草花の名が付けられています。タイトルの通り、日常を静かに詠った一冊です。

  芽柳やゆるりと浮子の立ちあがる
 「芽柳」が季題で春。柳の芽ぐむ頃、釣り人が、さざ波も立たない水面に仕掛けを投げているのです。見ていると、着水した浮子は傾いた状態からゆるりと立ち上がります。それがいかにも春らしいのどかな動きに見えます。芽柳という季題が水辺の景色と明るい光をよく伝えていて、春風駘蕩の気配に満ちた一句です。

  音もなく春の雪呑む流れかな
  パスポート受けて四月の街に出る
  徳利に蚊帳吊草を活けにけり
  短日や海鼠のやうに眠る河馬
  掬ひたき金魚は深く泳ぎけり
  雲の峯背負ひ秩父路くだりけり
  船小屋に舟の納まる日の盛り
  コスモスや野を離れゆく熱気球
  夕虹の太く生まれてすぐ消えて
  煙より炎に代はる焚火かな
  ひとの背に付きて茅の輪を廻りけり
  どんと波来て船虫の消えにけり
  足もとに蟬の穴ある雨宿り
  ななかまど山の低きを雲走る
  芽柳やゆるりと浮子の立ちあがる
  草の穂の先に稲村ヶ崎かな
  焼き芋は皮も食べろと妻の言ふ
  米袋積んで初荷の旗を立て
  石段にパラソル開く出店かな
  石段の先も石段梅の花
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テーマ : 俳句    ジャンル : 小説・文学
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プロフィール

前北かおる

Author:前北かおる
 昭和53年4月28日生まれ。慶應義塾大学俳句研究会、「惜春」を経て、「夏潮」創刊に参加する。第1回黒潮賞受賞。「夏潮」運営委員を務める。平成23年5月、第一句集『ラフマニノフ』を上梓。平成27年12月、第二句集『虹の島』を上梓。千葉県八千代市在住。

 
 
 
 
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『夏潮』Web俳句鑑賞を担当しています。お気軽にご投稿ください。
 
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